誌面連載記事

『のりこのカウンセリングルーム』第八回

くるサーチ。2005.9~

対人恐怖とまでは行かないのですが

対人恐怖とまでは行かないのですが、人にどう見られているか、嫌われていないかなどが、気になってなかなか人と打ち解けられません。
他人の目が気になるので、その場では、にこにこして、明るく振舞っているのですが、心から笑えなくて、しんどいです。
ママさん仲間が「今度いついつ遊ぼう」と言って遊ぶ約束をしているのを見ると、とてもうらやましく思うのに、自分から遊んでとも言えず、また、誘われることもないです。
私といても、楽しくないのかなぁと思ってみたりして、なかなか人と親しくなれなくて、落ち込んだり、泣けてきたりします。
20代 女性

お母さんでいらっしゃるんですね?文面からでは詳しいことは分からないのですが、おそらく新米ママさんなのではないのでしょうか?
人生にはいくつかの転換期がありますよね。入学、卒業、就職、結婚、出産などなど…。そういうときには、自分の足元がおぼつかない感じになってしまいがちなんです。 立場が変わる、生活している社会が変わるというのは思った以上に心のエネルギーを使うんです。自分の所属感が損なわれやすいからです。つまりアイデンティティーの危機。
女性は結婚すれば、娘ではなく妻という立場になり、子供を産んで、母親という立場になります。そんな変化がめまぐるしく起これば、自分がどういう風にしたらいいかわからなくなってきたりして…。心のエネルギーが少なくなってきて、私だけがダメなんじゃないかな?とか、嫌われてるんじゃないかな?なんて不安になっても不思議はありません。
特に妊娠・出産時は、ホルモンバランスが崩れるため、不安になったり、涙が止まらなくなったりと、情緒不安定になりがちです。さらに、子育てって、結構孤独な作業だったりするし。そういう方は以外に多いんです。
ママさん仲間のなかの、話しやすそうな人にちょっと話してみたらどうですか?結構同じような経験があったりするかもしれませんよ。
それに、思い出してみてください。仲良しの友達のこと。心から笑いあったときのこと。そして久しぶりに電話でもしておしゃべりしませんか?そうやって心の充電をして見ましょうよ。不安の中で忘れかけていた、本来の自分を思い出せば、きっと勇気がわいてきますよ。

それから、私たちは皆と仲良くする必要なんてないんですよ。苦手な人もいれば、とっつきにくい人もいます。それでいいんです。完璧に皆に好かれようなんて思っていたら、苦しくてたまりません。一人でいたければ一人で過ごしてもいいんです。人と一緒にいないと不安だったり、人からの評価が気になってしまったりが、多いような気がします。「皆と仲良くなければいけない」とか、「友達がたくさんいないのはダメなことだ」みたいな風潮ってあると思うんです。
でも本当にそうでしょうか?友達は量より質。人と過ごす時間も、ひとりの時間も、自分らしく楽しく過ごせることが大切なんじゃないかな。と私は思いますよ。