誌面連載記事

『ココロノオクスリ』VOL.35 自分を感じるということ!

くるサーチ。2009.1~

「環境」つまり外界は5感が外に向かってついているので比較的捕らえやすいといえるのかもしれません。でも、外界に対応して体を動かすということはできても、身体の感覚に気がつく。そして心がそれをどう受け止めるのかということに気がつく。または、心の動きが身体をどう変化させるのかに気がつく。というのはなかなか難しいことのようです。だから心の機能不全状態に陥ったりするんですよね。

私たちはうまれたときからたくさんの経験を積み重ね、その記憶を使って物事を判断しています。ちょっと思い出してみましょう。新たなスキルを身につけるとき、私たちは一生懸命に練習しますよね。そして、だんだん慣れてくるともうからだが自然に動くような感じになる。「身体が覚える。」なんて言いますよね。
自転車や車の運転。箸の使い方。靴紐の結び方。もう数え上げればきりがないくらいです。
ちょうどそんな風に、私たちは物事を認識しています。ある捉え方のパターンを使って物事を認識しているということです。
脳はとても優秀ですね。でも、その優秀さゆえに気がつかないこともとても多いんです。
だって、パターンで動いたり考えてるなんて普段気がつかないじゃないですか?

お腹がすくとイライラするとか、よく眠ると明るい気分になるとか。
恋をするときれいになるとか、心配事があると胃が痛くなるとか。
ちょっと考えただけでも、身体が心に、心が身体に影響してることってたくさんあります。こんなふうに、私たちの心と身体はお互いに影響しあっているんです。
これにはちょっとした理由があります。私たちの身体の自律神経系と、記憶、学習、情動といった、つまり心が、脳の同じ場所で制御されているからなんです。

だから、心と身体の関わりに注意を向けることが大切というわけです。
人は緊張したままでいられません。かならず緩むことが必要になります。
日々の生活の中で、ついつい見過ごしてしまいがちな身体の感覚、心の感覚に気がついていってあげることで、恒常的に溜め込まれた緊張を緩めリラックスをすることが可能になります。