誌面連載記事

『ココロノオクスリ』VOL.26 心理療法の話。Vol, 1

くるサーチ。2008.10~

めっきり秋めいてきました。天高く馬肥ゆる秋です。
秋空のようにすっきりとした気分で生きていたいものですね。
そこで、心理療法ってなに??というテーマでお話してみたいと思います。

まずは、カウンセリングって何って話から。
心理臨床という立場は、実際に人と関わって援助をする現場です。
その現場で行われていることが心理療法です。
カウンセリングというのはその心理療法の中の、最も基本的でそして全てにおいて大切な一つの技法のことです。
うちもカウンセリングルームという名前がついています。
さて、そのカウンセリングルームで行われているのはいろいろな心理療法です。カウンセリングだけではないです。もちろん。

じゃ、心理療法って何かというと、
悩みや問題を抱えた人に対して行う、心理学的知識と技術とを用いた専門的援助です。
その目的は、症状の消失。や、人格の変容です。
べつに、サスペンス映画や、ホラーのように、別の人間に作り変えるわけではありません。
第一出来ませんそんなこと!だからホラーなんですよね。
同じような苦境に陥ってしまう。似たような悩みを抱えてしまう。
そういった症状の原因となる「ものの見方、考え方、人生の生き方。」の癖みたいなものに気付いてもらい、それを今の自分に合うように改変することです。
それによって、症状の長期化や再発を防ぐことができます。
さらには、社会へのアプローチ。
たとえば「苦しくないものごとのとらえかた。」とか、「コミュニケーション能力の開発、方法。」などという、予防的分野まで可能性は広がっています。
じゃ、実際はどうするの??
きっと、この辺がよくわからないところですよね。
じつは、一言で心理療法といっても、もうおびただしい数の療法や理論が展開されています。それに、「悩み。」「問題。」なんて言葉では一言で言えても、実際その中身は人それぞれ。なので、一言で説明するのは難しいんですよね。
それが、なかなか理解されにくい要因かもしれません。
でもね、それは全て心理学の理論に根ざしています。
こんなふうに考えてみたらどうでしょう。
大工さんが家を建てるとき、それぞれの材質によって道具を使い分けたり、用途による方法や道具がありますよね。
そして、それはひとえにお家を建てるという建築の理論から発生しているものです。
調度それと同じなんです。
私たちカウンセラーは、訪れた方々が、かかえた問題を解決し症状から開放されるための最良の方法を選び、広義の心理学的知識と療法という技術を駆使して援助していきます。
素人さんでも、大工道具を使っていすを作ることはできます。
でも、そのできばえは一目瞭然ですよね。
職人と素人の違いって、素材に対する知識と、道具を使いこなす技術。
私も、もっともっと腕を磨かなければいけないですね。日々そう思って精進しています。