誌面連載記事

『ココロノオクスリ』VOL.22 好きなことがわからない。

くるサーチ。2008.6~

最近よく耳にします。
「好きなことがわからないんです…。」
この言葉、「何もやる気がおきません。」とか、将来や、自分にあった仕事、なんて話をしていると、出てくる話題です。

これって実はとても不思議なことなんですよ。
好き、嫌いっていうのは感情的なものです。理屈ではなく、惹かれていくもの。
だから、考えるより先にふわっと、またはポンッとでてくるものなんです。
それがわからない。
感情を感じることにとても鈍くなっている状態です。これが高じると症状を持ってしまうので要注意です。

「好きなことをやってみればいいじゃない。」
「はい。でも、何が好きって言われても考えつかなくて。」なんて感じ。
よく話を聞いてみると、「それをしたからなんになるの?」「できるわけないし。」「無駄な気がして。」と言う言葉が返ってきます。それって、考えてるってことでしょう?
残念ながら、「好き、嫌い。」と言う「感情」は考えて手に入るものではないんです。なのに考えて、損得とか、可能性とか、価値とか、そういったものに置き換えてしまう。
確かに、希望や欲求は、必ず叶ったりはしない。でも、感じることから始まるものなんです。

感情と言うのは感じるものですよね。
なんとなく魅かれたり、なんとなく嫌悪したり。
ふっと心をよぎる感覚です。
体が震えてきて、「あ、私怒ってるんだ。」「あれ?こわがってるかも。」
目を細めてため息をついて、「あ、気持ちいいかも!」
なんて、自分の体の反応から感情に気がつくこともあるんですが。
それを、頭で合理性を追求して考えても出てはこないんです。ちょうど蓋をして「出てこない」と言っているようなもの。
まずは、感じましょう。
ふとよぎる感覚に気がついていくことからはじめましょう。結果的に何の得にもならなくても好きは好きなんですから。
まずはそこから。